若年性パーキンソン病DBS体験記 手術篇 その1

現在筆者が服用しているパーキンソン病の治療薬。副作用が強いことで知られている。
現在筆者が服用しているパーキンソン病の治療薬

治療薬の副作用

もともと私はかなり奥手でおとなしい性格でした。が、ここ10年ぐらいで物凄くせっかちになってしまいました。これは、パーキンソン病の治療の副作用が原因だと思われます。パーキンソン病はドーパミンという脳内伝達物質の欠乏によって引き起こされます。そこで、この病気の治療では主に内服薬等でこのドーパミンの量を増やすことを目標にします。しかしながら、ドーパミンは身体の動きだけでなく、脳の感情や動機を司どる部位で重要な役割を担っています。そのせいで、副作用を抑えるのが大変難しいのです。

衝動の抑制

さて、副作用のうちのひとつに、衝動を抑えることが困難になるというものがあります。そのせいで私は最近人と話していてもすぐに結論を急いだりする傾向があります。妻に「ゆりお君は話を聞くのが下手だね!」などとなじられる始末です。実は私はパーキンソン病の診断の前は臨床心理士になろうとしていました。実に皮肉なことです。

「僕、脳に電極が刺さっているんです!」

さて、せっかちになってしまった私は、いちいち周りくどい言い方で私のパーキンソン病の治療について説明することができなくなってしまいました。そのせいで、「僕、脳に電極が刺さっているんです!」といつも事実を包み隠さず話してしまうのです。当然この話を聞かれた人は非常に驚かれてしまいます。本当だと信じてもらえるのにしばらく時間がかかってしまうのです。ということで、このシリーズでは、実際に脳深部刺激療法(DBS)がどのように行われるかを、患者の視点からなるべくくわしく報告したいと思います。(その2に続く)

外部リンク

パーキンソン病 (難病情報センター)

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です